ユーカリの美しい景観を保つため、雑草対策は欠かせません。数ある除草剤の中でも、特にプロの現場でも選ばれることの多い「プリグロックスL」と「バスタ液剤」。どちらも強力な非選択性除草剤ですが、その特性には明確な違いがあります。
今回は、それぞれの特徴を徹底比較し、あなたのユーカリ畑に最適な一本を見つけるためのヒントをご紹介します。
1. 有効成分と作用メカニズムの違い
除草剤の効果を左右する、最も重要なのがこの点です。
| 項目 | プリグロックスL | バスタ液剤 |
| 有効成分 | ジクワットジブロミド、パラコートジクロリド | グルホシネート |
| 作用機序 | 接触型(光合成阻害) | 接触型(グルタミン合成酵素阻害) |
| 効き方 | 葉や茎のかかった部分だけを速攻で枯らす。 | 葉や茎から吸収され、植物全体に移行し枯らす(接触性と移行性の間)。 |
- プリグロックスL(接触型・速攻性): 散布後、光のエネルギーを利用して植物の細胞を急速に破壊します。そのため、散布の翌日には効果がはっきりと現れるほどの速効性が最大の特徴です。根は枯らさないため、土壌流亡を防ぎたい傾斜地などに適しています。
- バスタ液剤(接触型+移行性・中期持続性): 植物の生命活動に不可欠なグルタミン酸の生成を阻害し、アンモニアを異常蓄積させて枯死させます。効果の発現はプリグロックスLよりやや遅いものの、成分が植物体内をわずかに移行するため、根際や茎の付け根までしっかり枯らし、抑草期間が長いのが強みです。
2. 効果の速さ・持続性・適した時期の比較
| 項目 | プリグロックスL | バスタ液剤 |
| 効果の発現 | 抜群に速い(散布後1日~) | 速い(散布後2~5日~) |
| 抑草期間 | 短い(数日~10日程度、地上部のみ) | 長い(40~50日程度) |
| 気温の影響 | 気温が低くても安定して効果を発揮 | 低温期は効果発現が遅れるが、最終的な効果は出る |
| 降雨の影響 | 散布15分後から安定した効果を発揮 | 散布1時間後から安定した効果を発揮 |
- 即効性を求めるならプリグロックスL: 「すぐにこの雑草を枯らしたい!」という場面や、気温の低い春先や晩秋の作業に非常に強いです。
- 省力化と持続性を求めるならバスタ液剤: 抑草期間が長く、除草作業の回数を減らしたい夏場の管理におすすめです。
3. ユーカリ栽培での安全性と注意点
どちらも非選択性除草剤です。薬液がユーカリの葉や幹の緑色の部分(特に若木)に飛散すると、かかった部分が枯れてしまう薬害が発生します。
| 項目 | プリグロックスL | バスタ液剤 |
| 土壌への影響 | 土壌に触れると速やかに不活性化する | 土壌微生物によりすばやく分解される |
| 根への影響 | 根まで移行しないため、ユーカリの根からの薬害の心配がない | 根まで移行しないため、ユーカリの根からの薬害の心配がない |
| 飛散時のリスク | 薬液がかかった部分のみ枯れる | 薬液がかかった部分からわずかに移行するため、枯れが広がる可能性がある |
| 取り扱い | 医薬用外毒物。取り扱いには特に厳重な注意が必要。 | 普通物(相対的に安全性が高い)。適切な保護具着用は必須。 |
どちらの薬剤も、土に落ちればすぐに不活性化するため、ユーカリの根から吸収されて薬害が出る心配は極めて低いです。
ユーカリ栽培で使う際の重要ポイント
- 飛散防止を徹底!: ユーカリの葉や幹に薬液がかからないよう、風のない日を選び、低圧で丁寧に散布してください。
- 木質化した幹に: ユーカリの幹が茶色く木質化していれば、薬害のリスクは下がりますが、若木や緑色の幹には細心の注意が必要です。
- 保護具の着用: どちらの薬剤を使う場合も、必ず保護眼鏡、防護マスク、保護衣、手袋を着用し、安全に取り扱ってください。特にプリグロックスLは毒性が高いため、注意が必要です。
💡 まとめ:あなたのユーカリ畑にはどちらが最適?
| シーン | おすすめの除草剤 | 理由 |
| 緊急で雑草を処理したい | プリグロックスL | 抜群の速効性があり、すぐに効果を出したい時に最適。 |
| 傾斜地や畔の除草 | プリグロックスL | 根を残すため、土壌流亡(崩れ)を防ぎやすい。 |
| 雑草の再生を抑えたい | バスタ液剤 | 抑草期間が長く、作業回数を減らせるため省力化に繋がる。 |
| 手強い多年生雑草が多い | バスタ液剤 | スギナなどの問題雑草に対しても、比較的高い効果を発揮。 |
| 寒い時期の除草 | プリグロックスL | 気温に左右されず、安定した効果が得られる。 |
この比較を参考に、ご自身のユーカリ畑の状況や作業計画に合わせて最適な除草剤を選び、美しいユーカリ栽培を楽しんでください!

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